吉見百窟

吉見百穴を「よしみひゃっけつ」と読んでいましたが、「よしみひゃくあな」と読むことが、訪れてみて初めて分かりました。「ひゃっけつ」の方が読みやすい感じがしますが、これは珍しい読み方の「湯桶読み」になってしまいますね。 吉見百穴は、埼玉県北部にある古墳時代末期（6世紀末~7世紀後半）に造られた横穴墓群で、小高い丘の斜面に穴が沢山開いている光景はなかなか珍しい感じがするので、一見の価値はあると思います。 吉見百穴がある一帯は凝灰質岩と呼ばれる掘削しやすい岩盤が広がっているため、横穴墓群を造るのに適した場所だったのだと思います。凝灰岩は爪で傷跡がつく程度の比較的軟らかい岩盤ですが、文明が発達していない古墳時代に急斜面の岩盤に横穴を掘るのはかなり大変なことだったと思います。 吉見百穴は階段を使って丘の上まで上れます。途中やや急な階段があるので、下りる時は手摺を利用したいところ、手摺の高さが低くてあまり手摺は役に立ちませんでした。 丘の上からの見晴らしはなかなか素晴らしく、目の前には東松山市街地、遠くには武甲山を始め北関東の山々が見え、雪を被って真っ白な浅間山も見えました。 入場券300円を購入して百穴の敷地に入って直ぐ右側に資料館のようなものがあります。ここには、百穴に関する詳しい説明や5分ほどの映像紹介もあるので、ここに立ち寄ってから百穴に行った方が理解が深まり良いかと思います。 吉見百穴は、古墳時代の史跡としてだけではなく、太平洋戦争の時は空襲を逃れて航空機の部品を製造するため軍需工場が造られ、稼働せずに終戦を迎えたという戦争遺構としての側面もあります。

吉見町の重要文化財【吉見百穴】 所有者の大澤さんがとても親切で説明してくださいました。 写真には撮れない重要文化財があり、歴史を感じる素晴しいものでしたｖ 穴の中は今は入れないですが、中は覗けます。 百穴も登れて良いです! 地域のお土産屋や食事も出来ます。 春には桜も咲いてキレイとお聞きしてまた立ち寄ります

【2025.2訪問】 平日午前中、訪問。 晴れた暖かな日だったが 平日だったこともありすいていた。 大人300円、 券売所でパンフレットや 資料館のVTRをオススメされたり 丁寧に対応してもらえました。 百穴を見つつ 狭い階段を登ると見晴らし台で 富士山や武甲山も見られるらしい。 入園すると 有料で勾玉を作る体験もできるし お土産屋さんもありました。 無料駐車場も広く 停めやすかったです。 のんびりできる場所でした。

♪ありの～ままの～すがた～みせるの～よ～♪ ということでひたちなか市の十五郎穴、宇都宮の長岡百穴古墳に続いて穴と変態オヤジが吉見百穴古墳に行ってきましたよ～。 日本最大の横穴墳墓にして国指定史跡。 6世紀後半から7世紀後半の約100年にわたって作られた横穴墳墓で現在219基の横穴が凝灰岩の丘陵に掘られています。 また戦前は空襲を逃れて航空機の部品を製造するため軍需工場が造られましたが稼働せずに終戦を迎えたようです。 それに伴い横穴墳墓の一部は破壊されてしまいましたが「戦争遺産」としての側面をこの遺跡に与えています。 吉見百穴古墳の北側の八兆湖には黒岩横穴群墓もあり吉見百穴ほど巨大な山ではなく詳しく調査されていないため目立ちませんが吉見百穴を上回る500以上の横穴群墓が存在しているのではないかと推測されており、これほど広範囲にわたって凝灰岩を掘り続けた古代人の情熱には敬服するしかありません。 また同じ凝灰岩質でも長岡百穴と比べるとだいぶ固そうな印象で、掘削された時代はそれほど変わらないにも関わらず長岡百穴と比べると劣化も少なく感じます。 有名なヒカリゴケの自生穴に関しては私の行ったときには特に光っているということはありませんでした。 すぐ隣には吉見町埋蔵文化財センターもあり吉見町の歴史に関した展示をしていて周辺には同じ国指定史跡の松山城跡や凝灰岩を利用した岩室観音もあります。 道路を挟んで広い駐車場がありますので通常であれば駐車に困ることはなさそうです。 入場料は中学生以上300円小中学生200円、小学生以下無料となっています。 今度は是非、黒岩横穴群まで行ってみたいな～！

吉見「ひゃくあな」と現地ではルビをふって主張しているのに、一般的に「ひゃっけつ」と言われているのは不思議。場所は、東松山市と吉見町の境界の吉見町側。車で近づいくと、遠くからでも、穴だらけの異様な岩肌が目立つ。百穴と言いながら219基の横穴墓で、江戸時代から奇観として有名だったそうだ。 吉見百穴は、吉見町が観光地として力を入れているようで、施設は充実している。駐車場も観光バスが何台も停められるくらい広い。吉見百穴の入口前には蕎麦屋もあるし、中には軽食も食べられる土産物売店が2軒、埋蔵文化財センターもある。入場料は300円と手頃。 吉見百穴自体は、迫力のある古墳時代末期の遺構を間近で見れるし、後述の出土遺物も豊富に見ることができるしで、非常に見応えがあるので、考古に興味がある人にはオススメ。 ただし、吉見百穴、または古墳など近代で保存されるようになった史跡に特徴的なエピソードがこれ。入口の正面に、2軒ある売店の一つ大澤売店(もう一軒は高橋売店)があるだが、そこのおばあさんが激しく客引きをしてくる。結果的にこれを無視すると大損するのだが、この売店の奥に、吉見百穴から出土した遺物が置いてあるのだ。鉄剣や勾玉、須恵器のほか、ヤジリや石器など博物館にきれいに展示されるレベルのものが、小さなガラスケースに雑然と並んでいる。おばあさん曰く、吉見百穴は大澤家の土地なので、遺物は私有物とのこと。売店の客引きのために展示しているそう。なんで？専門家の管理のもと、公的に展示しろよ、そもそも打製石器に「打性石器」と直接書き込むなよ、とツッコミたくなる。ついでに言うとご丁寧に撮影禁止。近くに埋蔵文化財センターがあるが、そっちは吉見町の各所で出土した遺物がきれいに展示されているので、何か闇を感じる。また、吉見百穴の中が見える穴を覗くと、落書き(削られて書かれた文字)だらけ。少し前まで、私有地だし、大事にもされてないし、国の史跡になった途端に金もうけに使われて、と。考古の史跡の課題が強く感じられる吉見百穴でした。